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石けんと合成洗剤の違い その3
 
ビルダー(洗浄助剤)について

石けんが良いとか、合成洗剤が悪いと言う前に、
石けんとは、どういうものか?合成洗剤とはどういうものか?
といったことについて、正確な知識を持つことが必要です。




合成洗剤と石けんの常識のウソTOP


◆オリジナル冊子
「合成洗剤・石けんにまつわる7つの誤解」

合成洗剤への恐怖を煽るばかりの本や情報が氾濫する中、この問題へのバランスの取れた見方を提供するために作った本です。


◆はじめての方へ
合成洗剤と石けんの問題を取り上げる理由を説明しています。

 その2で説明したように、合成洗剤は界面活性剤とビルダーから作られてています。その2で例に挙げたアタックの品質表示をもう一度載せて、この洗剤を例に、ビルダーについて説明していきたいと思います。

界面活性剤26%
  • 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
  • ポリオキシエチレンアルキルエーテル
  • 水軟化剤
  • アルカリ剤
  • 工程剤(硫酸塩)
  • 分散剤
  • 蛍光増白剤
  • 酵素

 上のリストの水軟化材から下がビルダーになります。水軟化材は、水の中の金属イオン、主にカルシウムとマグネシウムイオンを補足する金属封鎖作用のある物質です。水の硬度を下げることで汚れを落ちやすくします。

 硬度という言い方は、水の中に含まれるカルシウムとマグネシウムの量によります。硬度100以下を「軟水」、100〜300を「中硬水」、300以上を「硬水」といいます。

 水軟化材には現在は、「ゼオライト」を使うことが多くなりました。アルミノ珪酸塩とも呼ばれ、水の中のカルシウム、マグネシウムイオンを捕らえる働きがあります。水には溶けず、泥のような形状になります。土壌改良剤など様ざまな用途に使われるもので、特に毒性と言えるようなものはありません。

 2番目のアルカリ剤は、おそらく「炭酸ナトリウム」が使われているのではないかと思います。文字通り水をアルカリ性にするために使われます。(若干語弊のある言い方ですが、説明を間単にするためにこのような表現をします)

 アルカリ性の方が一般に汚れ落ちは良くなります。泥汚れが繊維から引き剥がされやすくなったり、皮脂など脂汚れが落ちやすくなります。皮脂の汚れなら洗剤を使わなくても、炭酸ナトリウム(炭酸塩)などを水に入れて、水をアルカリ性にするだけで落ちることがあります。

 皮脂汚れには脂肪酸が含まれていて、炭酸ナトリウムにより脂肪酸が石けん(脂肪酸ナトリウム)に変わります。汚れが石けんになってしまうわけですから、落ちやすくなるのです。タンパク質汚れを溶かす作用もあります。

 炭酸ナトリウムは、食品添加物にも使われている薬品で、よほど大量に食べたりしない限りは特に毒性などについて気にする必要はありません。

 炭酸ナトリウムは、粉石けんにも大量に使われていて、炭酸ナトリウムを含まない粉石けんを、「純石けん」と区別して呼ぶ言い方(俗称)があります。このことについては、別のページで説明します。

 3番目の工程剤は、洗剤液の中で表面張力を低下させて汚れの吸着量を増大させたり、界面活性剤が汚れを取り込むのを助ける働きがります。

 4番目の「分散剤」は、おそらく高分子電解質だと思います。いったん剥がれた汚れがまた衣類に付着するのを防ぎます。

 5番目の「蛍光増白剤」は、白い綿の衣類などが黄ばむのを防ぐために入れられます。私は以前クリーニングの仕事をしていたことがりますが、この蛍光増白剤の入った洗剤で洗濯物を濡らすと、青っぽい紫のような色になります。このまま水洗いをすると黄ばんだ洗濯物が白く輝いたようになります。

 当時(十数年前)、蛍光増白剤には「発ガン性の疑いがある」と考えられていました。が、それは「はっきり証明されているわけではない」ということで、私のいた会社では蛍光増白剤入りの洗剤を使っていました。

 今でもインターネットの情報などで「発がん性がある」と言われていることがあります。でもこの発がん性というのは、ネズミの皮膚に蛍光増白剤を塗って、極めて強い紫外線を当てて実験して得られたデータによるものです。どのような状況で、発ガン性があったのかということを考えずに、ただ「発ガン性が認められた」という事実だけが大げさに取り上げられ、蛍光増白剤=発ガン=危険となってしまったのです。通常の洗濯などに使う分には、問題はないと考えて大丈夫です。

 ただ、蛍光増白剤に関しては、白い物を洗う時にはいいのですが、当店で扱っているようなフェアトレードの草木染めの淡い色の衣類などは、色があせてしまいます。漂白していない綿そのままの色を楽しむ「生成り」の衣類もたくさんありますが、蛍光増白剤入りの洗剤で洗うと、せっかくの生成りが白っぽくなってしまいます。粉石けんならいいかというと、液性がアルカリ性になるので、アルカリに弱い草木染めの衣料を洗うのには、最適とは言えません。蛍光増白剤の入っていない、中性の合成洗剤があれば一番いいのですが、市販のものではなかなかありません。

 当店のホームページ( http://members.aol.com/fwinds2/ )で紹介している「海へ」という洗剤は、安全性などの面だけでなく、蛍光増白剤が入っていないこと、液性が中性だと言う点でも、フェアトレードの衣料品を洗うには最適な洗剤だと考えられるので、取り扱いをしています。

 最後6番目、「酵素」です。酵素パワーのトップなど現在いろいろな洗剤に使われるようになりました。タンパク質を分解する働きなどがあります。用途によりいろいろな種類の酵素があります。

 クリーニングの会社にいた頃、先輩などから酵素は40度くらいのお湯で使うように言われた記憶がありますが、冷たい水で洗ったときどれほど効果があるのかちょっと疑問です。「買ってはいけない」のような本でもそんな指摘をしています。酵素は人や動物の体の中にあるものなので、やはり体温くらいのお湯で使うのが理想でしょう。

 でも、役立たずのものを入れるほど花王もバカではないと思うので、低温でも使える工夫がなされているのかも知れません。そこで、花王の消費者相談室に聞いてみました。担当の人が丁寧に教えてくれました。

 「アタックを開発するときに、低温でも働く酵素はないかと探したんです。いろいろ探してやっと見つけてそれをアタックに使っています。それでも温度が高い方が良く働くのは確かなので、理想を言えばぬるま湯で洗濯していただいた方がいいと思います。」

 ビルダーに関する細かい説明は、ここまでにします。

 まとめると、界面活性剤を助ける働きをするのがビルダーです。水の中の金属イオンを取り除いたり、水をアルカリにしたり、汚れが洗濯物につくのを防いだり、洗濯物を白くしたりする働きをする物質です。

 アタックの場合、界面活性剤はわずか25%。あとの75%がビルダーです。汚れが落とせる半面、水質汚染や、肌荒れなどの原因にもなる界面活性剤がこれほど少なくて済むのは、ビルダーが効果的に使われているからだといえるでしょう。

 次に、合成洗剤と石けんの長所と短所をまとめました。こちらをどうぞ。


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